2014年10月の整体


御嶽山 おんたけさん の噴火は 
火山灰と噴石と熱風を ようしゃなく浴びせかけ
火山の活動の恐ろしさをあらためて認識させることとなった



10月12日の時点で 今だ遭難者の捜索は続いているが
生き延びた人と 亡くなってしまった人の
生死をわけたものは 何であったのか?

単に運がよかった、わるかった だけではない
それぞれの個別の要因が必ずあるはずで
こうした事件の多様な角度から検討は無類の価値がある

なべて 災害や事件に遭遇したとき
生き延びる条件が かならず
ある

もちろん それは その渦中が去って
後から 振り返る時しか
分かりにくいが

こうした事例の検証を 日頃よりかさねることで
まさかの時に生き延びる可能性を大きくする

さらに 常時に非常時の準備をおこたらない
ひごろからの周到な用心深さが
まさかのときの
機敏で敏捷な動きを
もたらすことになる

日本の武士の心得のひとつに
常に戦場にあれ!
というこころがまえの思想がある
常在戦場(じょうざいせんじょう) と呼ぶ

もちろん 武士でないものが
常在戦場(じょうざいせんじょう)を実践しようとしたら
緊張でヘトヘトになってしまうだろうが・・・
したがって 武士でない人は
常に非常時にそなえる こころがけで
まさかの時の生き延びる可能性を高めたい
こうしたこころがけは
まさかのときがたとえ来襲しなくても
常時の活動を より濃密で思慮深いものとしてくれる


では 整体的に解釈するとき
 常に非常時にそなえるとはどういうことなのか?

 それは
からだ全体で周囲の変化と推移を感じ取る感度をたかめる 
ということで
からだと脳を直結させる といいかえてもいいかもしれない
さらに いいかえれば 身体の感覚を鋭敏にして
思い立ったら 瞬時に体を動かせる態勢をとる ともいえる
それは また 脳と筋肉を直結させて
みずみずしい身体の動きを可能にすることで
作動能力を
俊敏で 力強く 柔軟で 耐久力にとんだものにすること

そうじていえば
五感や第六感をたかめ 野生の動物的な能力を回復することで
危険の察知 またのそれからの回避を万全にすることである
緊急時のとき ほんのわずかな時間とタイミングで
生死をわけへだてるかもしれない
瞬時の判断が 一生の不覚と歓喜の分岐となるのである



では
これらの能力を高めるために具体的にどんなことをすればよいのか?
まず
 思い立ったことを 瞬時に行う

これは 脳になんらかのやるべき事柄が浮かんだ瞬間に
瞬時に ためらうことなく そのことを実行し行動する
たとえば
ちょと汚れをみつけたら すぐ動いて掃除する
気になることが思い立ったら すぐに解決するために動く
困っている人がいて
手を貸した方がいいと思った瞬間に手を差し伸べる
相手に対して気がついたことがあったら すぐに口に出す
など こまごました日常生活上で
脳に浮かんだことを
浮かぶと同時に間髪をいれずに行なうのである
これが からだと脳を直結させる訓練となり
非常時の時の身体能力と判断能力がたかまる

これに反し
思い立ってから
しばらく猶予して身体をうごかすのが習慣化してしまっていると
いわゆる なまくらなからだとなり
まさかのときの 
瞬時をあらそう判断と体の動きに後れを取ることになる

こうした 日常のささいな事柄に 対して ひとつひとつを 
俊敏・迅速・即断の動きで処理する習慣をつけると
身体は生きのいい動物的なものとなっていく
これが
非常時の判断・動作・行動に大きく影響するのである

当然 物事の中には じっくりと深く考え 熟慮の上 
決然と行動にうつらなければならないこともあるが
ことは 非常時の即決を要する時である
一瞬の猶予があだとなることもあるのである