2015年2月の整体



2015年2月6日 タイガーウッズ 39歳 は

アメリカ カルフォルニアのサンディエゴのゴルフコースで

2番ホールでダブルボギィをたたいて

腰から背中への激痛に耐えきれずそのまま棄権した

その みじめな退場の姿から

マスコミはいっせいに

タイガーウッズのゴルフ人生の終焉の道へのはじまりと報じた



続いて

2月11日には 本人自らプレーの休養宣言を出したのである


タイガーウッズのこの数年は

膝 腰 背中と故障が続き 治療と復活をくりかえした

同時に不倫・離婚・慰謝料・恋人 などの個人生活の変転もかさなり

かつてのまばゆいばかりの天才アスリートは

想像もできなかった振幅の大きなドラマを提供することとなった


そうしたなかで

このたびの腰痛はウッズが致命的ではないかという評論が多い

膝痛や腰痛を解決するために

スイングの改造や治療を徹底してきたが

それが功を奏せず 克服の見込みがないのでは という点である

そもそも タイガーウッズは2014年3月に

ユタ州で神経外科医のチャールズ・リッチ氏執刀の元、腰椎・椎間板切除手術を行い

、手術自体は成功した といわれた

その後 

リハビリにはげみながら

クリス・コモを新コーチに迎え

スイングの大幅な改造に取り組み

腰に負担のかからないスイングに切り替えたといわれてきた

今回は その成果が試される時であったのである

残念ながら結果はかくのごとくなった


このタイガーウッズの動向から 我々が常に思いいたるのは

なぜ このような肉体的に優れているとおもわれるアスリートが

腰痛を克服できないのかということである

もちろん 一般の人とプロの運動家と

腰への負担の激しさを同一には論じられないが

鍛錬に鍛錬をかさねた肉体が

腰痛を回避できない原因が なぜかである


腰痛で苦悩するアスリートはすくなくない

陸上短距離のウサイン・ボルトも その例である



スケーターでは浅田真央 キム・ヨナ 安藤美姫 羽生結弦 ..........

あげていけば 枚挙にいとまがない



こうしたことからわかるように

腰痛を克服するのは 本来がむつかしいのである

なぜ 腰痛の克服がむつかしいのか?

それは 次のような腰の宿命からきている

 1  人が動いて活動する時 ほとんど腰に負荷がかかるしくみとなっている
 2  人が運動能力を高めるためには腰にかかる負荷も増大する
 3  人は動かなくても 立っているだけでも すわっているだけでも 腰にそれなりの負荷がかかる
 4  人はねているだけでも それが長時間におよぶと腰を圧迫しだす
 5  腰の動きや負荷がかかるメカニズムは複雑である
 6  腰は内臓と隣接しているため 内臓の影響もうける
 7  腰痛の原因は複数の要因が重なっておこる複雑系疾患である
 8  腰痛の原因を特定することは高度な技術と経験が必要
 9  腰痛の治療方法に 万人が共通するものがない
 10  慢性腰痛を克服するためには 日常的な動きと活動に変革が必要

腰とは このような特性をもっているため

ひとたび いわゆる腰痛が持病の域に入った場合

そこから抜け出すには 困難となるのである

さらに それが運動家である場合

腰を温存するためには

ひきかえに運動能力が低下する事態などにも直面することもあり

選手生命を左右しかねない深刻な選択を迫られることが多い

それも

すべて 運動能力を高めるためには

かならず腰の負荷が増大する宿命があるからである

このような宿命のもとで

はたして タイガーウッズは かつての

爆発的なパワーと 精妙なボールコントロールを維持しつつ

腰痛がでない体に つくりなおすことができるであろうか?

今後のタイガーウッズの腰との戦いのゆくえは

いわゆる 腰痛が持病となって苦しんでいる人々にとっても

こうした腰痛の治療と研究をするものにとっても

目のはなせない注目すべき教訓と示唆を多分にはらんでいる