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2017年4月の整体
 

4月ともなると
 
屋外に出て モゾモゾとあらたに運動をする人が増えてくる

そこで 

冬の間 とりたてて運動しなかった人が急に運動したことで障害が出ることになる

今月はそんな症例のひとつ

自転車の乗り過ぎによる障害について記す。



対象は 競技用ロードバイクではなく

いわゆる一般の自転車で以下の様なシーンが対象となる。



こうした自転車による障害の代表的なのが

腰痛背中痛である。

それ以外 下肢の障害で整体に来院する症例は

ロードバイクの様な長時間にわたるレースで痛めるケースで

今回はこうした症例は対象にしない。

今回は あくまで

春の到来で自転車に乗り始めた方々の例である。




腰痛の中でも 自転車をこぐことによって発症するものは

仙腸関節の炎症

中殿筋と小殿筋の硬直

脊柱起立筋の過緊張

腰方形筋のねじれ


が多く

背中痛の中で 自転車をこぐことによって発症するものは

脊柱起立筋の過緊張

広背筋の炎症

胸腰筋膜の柔軟欠如


等が多い

まず サドルにまたがるという姿勢そのものを解説すると

尻の下にサドルをあてることで 骨盤が開き気味になる



具体的には 骨盤の中にある左右の腸骨が開き

これによって 左右腸骨と仙骨とを結ぶ仙腸関節が開き気味になる






その時 上半身の荷重が真下に向かい骨盤全体にかかり

さらには 

腸骨の周りを取り囲むでん部の中殿筋や小殿筋が硬直になっている場合

上からの荷重によって 仙腸関節に捻挫をおこしてしまう

これによって仙腸関節の炎症がおこる。





サドルに座位をとり ペダリングする姿勢は

上半身を維持するために 脊柱起立筋 いわゆる背筋を絶えず緊張させていることになり

これによって 背中痛を誘発することになる。



脊柱起立筋は、脊柱に沿って付着している筋肉で

左右ともに3本の棘筋・最長筋・腸肋筋という3つの筋肉によって構成されている

これら3つの筋肉は別々のはたらきを持ちつつも、1つの筋肉のように作用するので、

脊柱起立筋とひとまとめで呼ばれているのである。

この筋肉は

上半身を起こした状態を維持したり、上に伸ばしたり、後ろに反らすといった動作に作用。



最左図のように 直立して座位を保持する場合が

脊柱起立筋を緊張させるが

最右図のロードバイクの強い前傾姿勢においても

スピードを加速しフルにペダリングする時には

脊柱起立筋に強力な負荷がかかり そのパワーが

下半身の力強さを増幅させ

スピードをアップさせるメカニズムとなる。


自転車をこぐことは歩行よりは一見らくそうにみえるが

実は 座位姿勢を長時間維持することで

また 歩行時とはちがう負担がかかってくるわけである。

春のなま暖かい風を切って走る自転車も

走りすぎれば 障害もでる。


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