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2019年 8月の整体
ナルコレプシー【突然な眠り病】の克服 


あなたのまわりにいないだろうか?

昼間 いっしょにいて 突然に眠りこけてしまう事がたび重なる人が・・・



    


突然に強烈な睡魔で 失神するように眠りこけてしまう。

眠りの時間は分の単位であるが 数時間すると 同じような睡魔が到来して

どうしようもなく眠りこける。




車の運転中に起これば事故に直結する恐るべき睡眠障害の代表的な疾患である。


また

ナルコレプシーの さらに特異な症状は、たんなる眠りこけるのみでなく

睡眠中に 幻覚 や 金縛りの発作が頻繁に出る様になる事。

さらに 眠っている時以外の起きている時にも

情動脱力発作といって

情動が強く表れる時 つまり 喜怒哀楽の感情が強く働いた時に,

全身あるいは膝,腰,あご,まぶたなどの体の筋肉の力が突然抜けてしまう発作が起きる。

この情動脱力発作中の意識はあることが多い。


ナルコレプシーの発症のメカニズムは 現在 ほぼ明らかになりつつある。

簡潔に言えば、

脳の視床下部で産出されるオレキシンという神経細胞が脱落して

覚醒を安定的に維持することができなくなっている。

オレキシン神経は、大きく言うと 脳の覚醒機構の全体を統括制御している神経物質。

覚醒に関与している 神経物質は、

アセチルコリン、ドーパミン、ヒスタミン、ノルアドレナリン、 があるが

オレキシンは これらすべてをコントロールしている位置にある。

つまり

オレキシンが欠乏すると 目を覚ましていることが困難になってくるのである。


また

情動脱力発作の生まれるメカニズムは いかのようである。

まず通常 情動の発生を引き起こす外界からの刺激は

脳内の扁桃体 へんとうたい の活動を活発にさせる。

この時 オレキシン神経は 扁桃体 へんとうたい の活動が行き過ぎないように

セロトニン神経を高める作用を高くして

扁桃体 へんとうたい の活動を弱め バランスをとるようにする。

こうして情動の昂進過ぎないようにするのである。

ところが ここで オレキシン神経の脱落があると

こうした 扁桃体 へんとうたい の活動が行き過ぎてしまい

情動脱力発作がおきてしまうのである。

これを図解でしめすと 以下の様になる。
 

下図は オレキシン神経が健全にある場合の動きで

扁桃体の活動を オレキシン神経がセロトニンの作用を引き出し制御している。




次の下図は オレキシン神経の脱落により セロトニンの作用が希薄なため

情動脱力発作が発症する事を示す。

では なぜ オレキシン神経が脱落してしまうのであろうか?

じつは この解答は まだ医学界でも定説はないのである。

そこで 以下は 私の仮説である。

なぜ オレキシン神経が脱落し欠如していくのか?

そこで そもそもオレキシンとはどんな者なのか? から探っていこう!


オレキシンが 最初に同定 どうてい されたのは 比較的最近で 1990年代。

この時 オレキシンは 摂食行動を制御する物質という点で注目を浴びたのであり

睡眠と覚醒の制御として重点が移ってきたのはその後の研究が進んでからである。

とくに 睡眠障害で悩む人が格段に増加するにつれ

睡眠と覚醒の重要なファクターとして脚光を浴びるに至ったのである。


こうした経緯からもわかるように そもそもオレキシンは、

単に睡眠と覚醒に関与する重要物質というのみならず

摂食 つまりは 食事をとることにかかわる様々な脳内の情動の様相に

深くかかわる制御神経であるのである。

たとえば

おいしい食事を心行くまで満足に食べる充実感、

あるいは そうした食事を待つ時の期待感、

また 空腹をかかえて食を必死に探し回る時の待望感、

などの摂食に対する情感の高まりが オレキシンの分泌が活発になる。

つまり 食への情動の高まりが オレキシンを活性させる。

現代の様に 食材があふれた世界では、

しだいに 食に対する執念のようなものは忘れ去られていくが

環境が激変して 食材を血まなこになって探さないと 食にありつけない様な状況になって

食を確保するために奔走するときにも このオレキシンは活発な分泌がみられるに違いない。

まず

空腹があり、 おいしそうな食事を確保するために走り回り、

ついにおいしそうな食事にありつき、それを満足にいくまで味わい、

満腹になり、心満たされ、たっぷりと情感があふれだす ・・・

というような光景こそ まさに摂食行為と情動が一体化して

オレキシンがあふれ出す情景なのである。

また

真剣勝負としての摂食行動の最中には 覚醒していなければ それは遂行しない。

つまり 眠れないのである!

眠っていては いい食にありつけない!

ここに 摂食と覚醒・睡眠がリンクされてくる。


動物を見ていればわかるが

摂食行動とは 動物にとって生き残るための最も重要な行為である。

もちろんヒトにとっても 最も重要な行為なのであるが

ヒトは大脳がすぐれて発達していることにより

摂食行為と同様あるいはそれ以上に優先しなければならない事が ママある。

それによって 摂食行動があまり重要な位置を占めなくなってしまう事が多い

別に努力しなくても自動的に食事がでてくる場面が多いのである。

こうして 情動があまり発動せずに食事をとる習慣が続くと

しだいに オレキシンの分泌は じょじょに低くなる。

これが オレキシン神経が脱落し欠如していく ひとつのモデルである。


私の仮説は、

このように 食べることに対する意欲と情熱と満足の繰り返しの経験が希薄になり、

結果、摂食行動に関する情動の発動のボルテージが低くなり

それほど努力しなくても つまりはっきりと覚醒した状態で食を求めなくても、

半分寝ているような状態でも 自動的に食が目の前に出ている生活が続く事によって

オレキシンが脱落し欠如して来る。


整体で

ナルコレプシーを克服する手法は、このような私の仮説を基にしている。

つまり 摂食行動における変革、ないしは 改善である。

あこがれの美味しい味を獲得することに奔走し、

食事に心行くまで満足する・・・

こうしたことを毎日できる心身の状態にすることが まず整体のめざすところです。

では 具体的に どのようなやり方で 摂食行動の変革、改善をするのか?


たとえば

野生の動物は 生き抜く上で最重要課題が 餌を獲得することであるため、

全精力をかたむけて 覚醒レベルを最高にして 餌をさがしまわり 獲得する。

こうした姿勢をヒトも意図的に復権することが第一段階。

そのために まず 消化器系器官の活動を高めて 同時に

摂食の制限と変化を行うことである。

消化器系器官の活動を高め機能を活性化させる施術を行う。

同時に 食事の量や、回数を調整して、意図的に よく腹がへる短時間飢餓状態を設定する。

絶食や 断食も ひとつの方法である。

ねらいは 摂食への執着を復権することなので

食事の量、回数の調整、絶食や断食の長さは特に問わない。

気持ちよく腹がへって 食の追求に真剣に取り組める状態を意図的に作れればいいのである。

動物は 食を断たれると 必ず 自発的な行動量は飛躍的に伸び

覚醒は度合いを増し オレキシンの活性化がはかられるのである。


無自覚的に ただ時間が来れば 食事をしていただけの生活から

強烈な自覚をもって 一食一食を追求型の食事に切り替えることで

オレキシンは湧出してくる。

その上 食べた食事が大いに満足のいくものであれば

さらに オレキシンはあふれ出す。

こうしたことが継続的に繰り返されると ナルコレプシーは

潮 うしお が引いていくように 軽快になるのである。


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