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2020年3月の整体

冷え症をなぜ治さないのか!


なぜ あなたは冷え性を根本的に治そうとしないのか?

冷えは本人にとって冷えそのものの不快はもちろん

その随伴症状、つまり その他もろもろの不快不調が

じゅずつなぎのように起こって居すわる事が多く

体へのダメージは想像以上に深くなっていくのである。

冷え症が軽快に向かうと これらの随伴症状も軽くなることが多い。


冷たい体を放置してはなならない。






ヒトは恒温動物で 常に一定の範囲で体温が保たれ

環境がどのように冷えても 身体の温度が様々なメカニズムで

一定の温度を保てるしくみがある。


環境が少々変化して気温が変動しても

一次的にはその変動の感覚は起こるにしても

徐々に身体は環境の気温とは独立して、

身体の恒常的な体温を維持できる仕組みをもっている。


冷え性は こうした機能が破綻している状態を指す。


これとは別に 低体温症という症状がある。

低体温症とは 医学的に直腸温などが35度以下の状態を指す。

雪山などの遭難で起こる事故性の者から、

重篤な内科的な疾患による病気で起こる。

ヒトは25度で仮死状態となり 20度でほぼ死亡する。


ここでは 冷え症体質を対象とする。

冷え症の現れ方は 大きく分けると

ある特定の部位のみに現れる場合と 体の全体がいつも冷えている場合の

2つに分かれる。

ある特定の部位のみに現れる場合で多いのが

手先、足先、の末端、

背中、

内臓、とくに胃と腸、下腹部、

などの部位が常時冷たい。

体の全体がいつも冷えている感じを持つ人は

体の芯が常時冷えていると訴える。


体温の分布は もともと身体の各部位によって一様ではなく

各部位によって差異があり不均一なのは正常であるが

それが性状の範囲を大きく逸脱して激しい冷えがある時を冷え性と指す。

たとえば

まず深部温度と表面温度はちがう。

おうおうにして

深部温度と表面温度は真逆の様相を帯びるのが正常である。

深部温度が冷えておれば 表面温度は高く、

深部温度が高ければ 表面温度は低い。

なぜそうなるかというと

深部と表層の相違によって 全体温度を均衡に保うシステムである。

冷え性の場合 この生理調整がうまくいかず

深部温度がいつも低いか、あるいは

深部温度も表面温度ともにいつも冷温となっている。

この状態を冷え性という。

したがって たとえば

手先、足先をさわって 非常に冷えていても

本人は 冷えを全く感じてないこともあり

こうした触診のみでは 冷え性の判断はできない。

これが 冷え性の特徴である。


ここで 冷え症をさらに細かく分類して

その個々の特徴を分析してみよう。


手と足の

末端冷え



内臓の

特徴的冷え


全身の

表面&深部

の全体冷え


下半身のみ

冷え

 


1 手と足の末端冷え

手先と足先が氷のように冷たいタイプである。

末端の温度測定すると20℃近くに冷温の人もいる。

このタイプの特徴は

圧倒的に体内で産出される熱量の不足である。

摂取栄養の不足 又は かたよりがあり

とくにまちがったダイエット法で

熱量をうむ食がとれていない人が多い。

発汗が弱く 少々の運動では発汗にいたらない。

頭痛や後頭部の重さで悩む人が多い。

 
2 内臓の特徴的冷え
 
自覚症状で一番多いのが

ハラが冷える、下腹部が冷たい、腹が張る

であり、ガスがたまりやすく 便秘と下痢が

随伴症状で訴える。

また ポッコリ腹で子宮の不調や生理痛で

慢性的に悩む女性が多い。

食欲は旺盛で肥満で悩んだり

アレルギィ体質の人も多い。

3 全身の表面&深部の全体冷え

体の全体が冷え冷えとして

とくに背中の寒気を訴える人が多い。

またこのタイプは 冷えに慣れてしまうと

冷えの感覚が無く冷えを感じなくなる事もある。

しかし

冷え自体は存在している為に

次第に身体が壊れていく危険がある。

主なる原因は 代謝機能の低下による事が多く

だるさ、食欲不振が随伴症状で出る。

運動もやる気が起こらず

解決の出口に見つからない袋小路を感じる人が多い。

4 下半身のみ冷え

冷え症で最も多いのが このタイプである。

とくに中年以降の男女ともに多く

下半身は冷えるが 上半身は熱いという

いわゆる 上熱下寒 という状態になり

いちじるしい場合は

上半身がホテリ、汗がどっと出るが

下半身は何ともない状態に陥る。

座位の時間が長時間に及ぶ人や

慢性腰痛で悩まされる人も多い。



上記4つのタイプ以外の番外型に

ある特定の部位の異常な冷えに悩まされていることがあるが

この場合 血管そのもの 神経そのものの別の病気が

隠れていることもあり

面より点の冷えのポイントが常時強い冷えがある時は

注意が必要である。


では

なぜ体温調整が破綻する冷え性が起きるのか原因を追究しよう。

まず わかりやすいように表にしてみた。


冷え症の原因
 自律神経の不調 

脳の視床下部が司令塔となっている自律神経は、

交感神経と副交感神経が放熱と産熱を指示して

体温調整を行っている。

いったん自律神経が乱調すると

この体温調整がうまくいかず、冷えとほてりが

出現してくる。

正常な自律神経では、

身体が冷えると 交感神経が作動して

末梢の血管が収縮して放熱を防ぎ

さらに付随的な筋肉の収縮が起こり

産熱がおこり 身体の冷えが解決される。

自律神経の不調は このメカニズムが作動せず

冷えが解決できない。

 
 代謝能力の低下で熱量エネルギィが産出不足

代謝とは

ヒトの体内の細胞、組織、器官で起こる

摂取された物質の化学的変化、

及び その化学的変容プロセスをいう。

たとえば 食物が体内に入ると 食物がそのまま

栄養として体内には摂取されない。

必ず化学的な変質をして細胞、組織、器官に

摂取されていく。

こうした代謝の能力が低下すると

いくら食物を口から食べても

必要な熱量エネルギーが

必要とされる組織に届かず冷えを生む事になる。

 
 血行不良による微小循環障害

微小循環とは毛細血管の事を指す。

血管は3つに分けられる、

動脈、静脈、毛細血管である。

動脈から静脈に移る橋渡しをするのが毛細血管。

血液の性状が悪化して ドロドロ状態になると

毛細血管の流通がとどこおる。

これが微小循環障害である。

細胞組織は栄養が行き渡らず冷えを生む。

 
 むくみなどによる体液・リンパ障害

むくみとは

細胞器官と血管とリンパ管の外側の組織内で

体液量が過剰に増えてしまう状態をいう。

このむくみ状態が続くと

血流とリンパ走行に支障をきたし

エネルギィ産出の不効率が生じ 体温を下げる。

 
 5  内臓の異変 (腎臓・肝臓・胃・腸)

腎臓機能の低下、肝機能の異常、は

いずれも体を冷やすことになる。

胃と腸を代表とする消化管は、

体内にありながら消化管の表面は外皮となり

体外の世界と接する前線となる。

このため 消化管の不調は、

環境の温度に影響を受けやすく

冷えをもたらしやすい。

 
 筋肉の衰弱、硬直による筋肉障害

筋肉は発熱エネルギィ産出の大きな器官である。

その発熱量は 生命維持に必要な60%である。

当然運動すれば発熱量は増加するが、

重大なのは休息中、睡眠中の身体活動がない時も

筋肉はエネルギー消費をして発熱している。

筋肉がへたって衰弱していたり、硬直が強いと

こうした筋肉の発熱効率は低下して冷えを生む。

 運動不足と発汗低下による機能低下

運動は発熱を生むのは誰でも体感で分かる。

冷えれば運動をすれば熱をうみ冷えは避けられる。

では発汗能力の低下がなぜ冷え症となるか?

発汗の作用は、大きく2つあり 

老廃物を排出、気化熱をつくり体温上昇を防ぐ、

2つの事である。

一見 冷えと関連無く見えるが、さにあらず、

老廃物排出能力が低下すると 老廃物が停留し

新陳代謝が低下して 体は発熱がうまくいかない。

また 

発汗が少ないと 体は環境の温度変化に

鈍感となり ひいては

体の本来持つ恒温維持メカニズムが鈍くなり

冷えを呼ぶ。

 
 精神的ストレスによる心身症

精神的なストレスは 

そのストレスに対抗するために身体防御として

ホルモン分泌の旺盛や自律神経の稼働昂進をうみ

ストレスで身体が痛まないように働く。

こうした本人の意志とは無関係に身体が自動的に

ストレスに対抗しようとしてくれるのである。

ところが ストレスのパワーが強すぎたり

ストレスにさらされる時間が長期にわたると

そうしたストレス対抗で体は逆に不調が出だす。

こうした時に体温調整が破綻し 冷えが出やすい。

 


冷えの原因の大きなものが以上の様なものである。

冷えで悩んできた人は 思い当たることが何かしらあるにちがいない。


整体における冷え症の治療は

冷え症のタイプを識別して

冷え症以外に出ている随伴症状を確認し

冷え症の原因を特定していくのがスタートとなる。


では 冷え症を放置した場合 わざわいをもたらす症状を記してみよう。


冷えが もたらす わざわい
 血行不良による栄養失調 
 貧血
 下肢静脈瘤
 脳、眼、腎臓、肝臓、子宮、特に血液の必要な部位の異常
 がん細胞の増殖
 酵素活動の停滞

酵素は最適に活動する温度が決まっており、

それは44℃〜50℃である。

これをヒトの体内温度にすると 体内38〜40℃が

最も活性化する体温となる。

このため 冷えが続くと酵素の働きがとみに低下する。

たとえば 病原体などが体内に侵入し高熱になると

これが体内の酵素の活動を活性化させて免疫力を高めて

病気を治癒する力がアップしてくるのである。

 免疫力の低下


以上 なぜ冷え症を早く改善しなければいけないかわかっただろうか?


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