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2020年12月の整体
こむらがえりの背後にあるもの


寒さが厳しくなると 明け方寝ている時など 

突如
 ふくらはぎにこむらがえりが起こる人も多い。

こむらがえりは 強い冷えでも出現しやすい。

もちろん 酷暑の下で発汗が過大な時も発症しやすい。


こむらがえりは 筋肉の痛みをともなうけいれんで

その程度は差異が大きく あっという間に終息するケースから

痛みは飛びあがるほど痛く そのけいれんが長時間にわたり 

やっとおさまったかと思うと またくりかえしぶりかえすこともある。

また 脚が引きちぎれるような激痛で 救急車を呼ぶ人もなかにいる。





こうしたこむらがえりがひんぱんに繰り返し往生する時は

その背後にひそむ原因を追求しなければならない。


こむらがえりの常習性のある場合 ほぼ次の様な原因があげられる。

 筋肉の酷使による疲労物質がぬけ切らない
 筋肉の使わなすぎでへたってしまい萎縮している
 下肢静脈瘤があるためにけいれんがおきやすい
 電解質異常、つまり血液中のミネラルのアンバランス
 肝臓の異常、腎臓機能障害
 アルコールの飲みすぎ
 朝方の睡眠の浅い時睡眠の質が低下


  筋肉の酷使による疲労物質がぬけ切らない

突然はげしい運動をしたりして筋肉を酷使した場合こむらがえりを起こす事がある。

また 運動中にこむらがえりが発症するケースも多い。

陸上競技や サッカーなど脚力をよく使うスポーツでよく見られる。

また

立ちっぱなしの仕事が多い人や、階段の昇降が多く 下肢筋肉群をよく使う人に

こむらがえりが好発症する。

この場合は マッサージなどの筋肉弛緩などが有効である。


 筋肉の使わなすぎでへたってしまい萎縮している 


極度の運動不足、寝たきり生活、加齢による筋肉量の減少、などの

筋肉の負荷が減少して萎縮したりすると

こむらがえりの原因となる。

対策としては 運動の強化、生活環境の改善、マッサージ治療などにより筋肉群への刺激、

など対処することが必要である。



 下肢静脈瘤があるためにけいれんがおきやすい


常習性こむらがえりの原因のひとつに下肢静脈瘤がある。

下肢静脈瘤とは、

静脈にそもそも存在して 静脈血流が下方に逆行しないようある弁が作用せず機能不全になる。

すると 本来は心臓に向かって走行するべき静脈が逆方向の下方に向かうことになり

それによって静脈はいきずまり バイパスとして瘤(コブ)ができてしまう。

これが下肢静脈瘤である。

つまり下肢静脈瘤があるということは、本来心臓へ戻るべき静脈の流れが停滞している状態であり

ひいては 血管を流れる血液成分に不健全を生むことになる。

よって 筋肉の新陳代謝にも影響をもたらし

走行する血液の栄養配給と老廃物処理の代謝を低下させ

結果、下肢筋肉群のけいれんを引き起こすこととなる。

こうしたことから

下肢静脈瘤を解消する事が こむらがえりを抑制するひとつとなる。


 電解質異常、つまり血液中のミネラルのアンバランス


筋肉の収縮と弛緩、つまり筋肉はちじみとのびることで筋肉の本来の活動をおこなう。

その収縮と弛緩の指示を神経を通じて

ミネラルが電気的な信号を筋肉組織に送りこむことによって進行する。

収縮する時は カルシウムがイオンの形で筋肉細胞に放出される。

弛緩する時は マグネシウムがイオンの形で筋肉細胞に放出される。

このため

カルシウムとマグネシウムのバランスが破綻すると 筋肉の収縮が突如おこり弛緩が抑制される。

これがこむらがえりの様相となる。


 肝臓の異常、腎臓機能の障害


肝臓はタンパク質の代謝を手広く行うセンターの役割をになっており

肝機能障害 特に肝硬変などによりタンパク質のアミノ酸代謝に異常が出ると

アミノ酸の欠乏を招き これが各器官の正常な動きを阻害することになる。

たとえば

メチオニンという必須アミノ酸が肝機能障害で代謝低下すると

タウリン、カルチニンという筋肉で必要とされる物質が減少し

それが こむらがえりを生む原因となることが最近の研究で明らかになってきた。


腎臓の役割のひとつに ヒトの体液の中の電解質つまりミネラルの濃度を

恒常的に一定に保つ任務がある。

したがって 腎機能が障害となると 電解質、ミネラルの調整に支障がおき

さまざまな症状が出る。

その一つに こむらがえりとむくみである。

むくみはまさに 血管内の血液成分と体液の間の電解質濃度の不均衡であり

こむらがえりは筋肉組織の電解質ミネラルのアンバランスによって発症する。


 アルコールの飲みすぎ


アルコールを多飲した夜などに こむらがえりがよく起きる。

これは アルコールが肝臓にて分解されるとき大量の水が必要となり

体じゅうの水分が過少現象となった場合

とうぜん体液全体の電解質ミネラル濃度に影響を与える。

このため こむらがえりが発症する条件ができやすい。

また

アルコール分解代謝で肝臓の負担が多くなると アミノ酸代謝の能力も低下して

こむらがえりが起きやすくなるのである。


 朝方の睡眠の浅い時睡眠の質が悪化している時


筋肉には「筋紡錘」や「腱紡錘」という、筋肉が正常に収縮するために 働くセンサーがある。

「筋紡錘」は、

主筋肉内に存在して 筋肉がのばされすぎないよう制御している。

「腱紡錘」は、腱の中に存在して 筋肉がちじまりりすぎないように制御している。

この2つのセンサーは脳からの指示で自律して行われるが

睡眠時に

「腱紡錘」の部位でその作用が働かず 筋肉の過剰な収縮が制御できなくなる状態になる。

これが こむらがえりである。

睡眠の質が低下して 眠りが浅くなっている時にこの現象が現れる。





以上 こむらがえりの背後にあるものをるる述べてきたが

整体では まず こむらがえりが頻繁に起こる患者が

その背後にどのようなものを背負っているのかを追求する事からはじめる。

その見立てに狂いがなければ こむらがえりの撲滅の道筋がえがける。



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