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 おさまらない頭痛




おさまらない頭痛の中で
多くの慢性的な頭痛や
ひんぱんに起こる日常的頭痛は
整体で軽快になる事が多い。




ただし
頭痛はその様相と原因は
じつに多彩を極め
ひとりひとりの頭痛の形が
あるといってよく
頭痛は複雑系の疾患の代表であり
その解決には
患者の心身のデイ―プな箇所に
到達が必要になる時も多い。

こうして
頭痛の痛みからの決別、
慢性頭痛からの脱出、
頭痛体質からの転換、
をめざす場合
頭痛のメカニズムの基本的学習が
さけて通れないのである。

そこで
すべての頭痛を網羅的に説明して
頭痛のメカニズムを解析しつつ
整体の対象となる頭痛を
くわしく記述しながら
整体の頭痛治療の
実際と現実を記していく。

読んでいく途中に
みなさんに頭痛が起こらない様に
願ってます。







以下
下記のような項目に従って記述する。

 頭痛を細かく分類する
整体で治る頭痛のタイプ
頭痛は首でなおす
 頭痛体質の転換へ

では
頭痛の旅にしばらく
お付き合いください。



頭痛を細かく分類する



医学的には頭痛を 
大きく2つのグループに分けている。

一次性頭痛と二次性頭痛である。
あなたの頭痛が
どちらのグループに属するのか?

この診断は非常に重大である。

なぜなら
二次性頭痛は即時に対処しないと 
生命を左右する事も
ある程の危機だからである。

このため
あなたの頭痛が
どちらの分類に属するのかは
頭痛の最初の診断において
決定的に重要である。


顔つき、会話、全身の様子、
痛みの出方、眼球、震え、しびれ、
徹底問診、痛みの程度、痛みの表現、
既往症、触診、などなど
診断する側は細心の診察で 
直感をも総動員して
どちらの頭痛かの判別を
即刻しなければならない。


通常の場合
二次性頭痛を疑う場合は以下。

突然襲われた頭痛 
今までに経験したことのない頭痛 
いつもの頭痛とは様相が一変する頭痛 
頻度と程度がどんどん増していく頭痛 
50歳以降に初めて出た頭痛 


一次性頭痛と二次性頭痛の
決定的違いは
頭痛の病変の根源が
頭蓋骨とうがいこつ
内側にあるか外側にあるか 
の違いである。

一次性頭痛は頭蓋骨とうがいこつの外側。

二次性頭痛は頭蓋骨とうがいこつの内側。

このうち 
整体の対象となる頭痛は一次性頭痛。

一次性頭痛は、
慢性頭痛、頻発性頭痛、とも
別称されている。 

いわゆる通常の日常的頭痛の大半が
この部類となる。


頭蓋骨とうがいこつの内側には
硬膜、くも膜、軟膜があり 
その中に脳が存在する。

二次性頭痛は まさにこれらの
硬膜、くも膜、軟膜、脳、に
頭痛の根源が存在する。

これを表にすると以下の様になる。







一次性頭痛と二次性頭痛の違いを
表にすると以下の様になる。





頭痛
整体の対象 病院で対応
 一次性頭痛 二次性頭痛 
 頭蓋骨とうがいこつの外側 頭蓋骨とうがいこつの内側 
 緊張型頭痛  脳卒中  くも膜下出血
 片頭痛  脳内出血
 群発性頭痛  虚血発作
 三叉神経痛  脳梗塞
 舌咽神経痛
 脳腫瘍 
 顎関節症  髄膜炎
 ストレス性頭痛  脳動脈乖離
整体の対象になる頭痛
 一次性頭痛 
 頭蓋骨とうがいこつ の外側で起こる 
 緊張型頭痛 頭全体が重くなって圧迫感や締めつけ感が強い頭痛。
 片頭痛
ズキンズキンという拍動性の痛みが、頭の片側)に起こる。

時に吐き気、光に過敏症、音に過敏、手足の麻痺、等もある。

 群発性頭痛
激痛が特徴、特に眼球の周囲や奥に激しい痛みが頻出する。

季節性があったり、ひとたび発症すると長期にわたる等の

群発性 つまり時期的に集中して発症を特徴とする。

 三叉神経痛 顔面に出る痛みで 強い痛みが突発的に瞬時に出る。
 舌咽神経痛

のどの奥、耳の奥 首の前面に出る痛み、

ものを飲み込んだときに痛みがでる。
 顎関節症
アゴから側頭部に 咀嚼や発語で痛みが出る。
 
 ストレス性頭痛 強い心理的ストレスを感じると 頭痛が出るのが常習化する。



緊張型頭痛 片頭痛 群発性頭痛
は、
一次性頭痛の代表的頭痛であり
慢性頭痛、頻発性頭痛の多くが
この部類に入る。

三叉神経痛は、
脳神経のひとつである
第5脳神経経路のことであるが
この三叉神経の感覚根が
痛みを感知し発作が
明らかな場合である。

三叉神経痛の特徴は 
その痛みの部位が顔面にあり
痛みが急激であることである。

その特徴のため 
痛みを顔面痛ではなく 
頭痛とする自覚症状となる



舌咽神経痛
ぜついんしんけいつうは、
水、食物を嚥下した時に
喉の奥に激痛が走るのが特徴であり
その痛みが 
放散し頭痛と自覚する場合がある。

顎関節症がくかんせつしょうは、
顎関節の異常によって 
咀嚼時と発語時におこるが
ときに痛みが
顎関節周囲から放散して
頭痛として自覚することがある。


ストレス性頭痛は、
強いストレスが心理上に起こる度に
頭痛を惹起するものであり
心身症頭痛という呼び方をされる。
この為 心理的な抑圧がない時は
発症しないが
これが習慣化すると
ささいな心理的ストレスで
容易に頭痛が起こる様になる。

次に
頭痛の痛みを認識するルートを
たどってみよう。

頭痛の痛みそのものが 
どのような知覚ルートで
痛みとして認識されるのかを
説明すると、

一次性頭痛は
頭蓋骨とうがいこつの外側で
頭痛の発生源が存在し
頚部の神経と脳神経を通過し
三叉神経脊髄路核
( さんさしんけいせきずいろかく )

を経由して脳内の視床から 
大脳皮質の皮質知覚野で
痛みとして認識される。






二次性頭痛は
頭蓋骨とうがいこつの内側で
頭痛の発生源が存在し
頭蓋骨の内側に存在する
クモ膜や硬膜にある三叉神経を通過し
三叉神経脊髄路核を
( さんさしんけいせきずいろかく )
経由して

脳内の視床から
大脳皮質の皮質知覚野で
痛みとして認識される。




つまり
一次性頭痛と二次性頭痛の
頭痛の痛みそのものの知覚ルート
においては 
共通の中継地点を通ることになる。

それが
三叉神経脊髄路核
( さんさしんけいせきずいろかく )
である。

こうした共通の中継地点を通ることで
一次性頭痛と二次性頭痛の区別を
わかりにくくしている
重要な要因となっている。

いずれにしろ
あらゆる頭痛の痛みの知覚は
三叉神経脊髄路核
( さんさしんけいせきずいろかく )

を経由して
大脳皮質で感知しているという
事は記憶してください。






整体で治る頭痛のタイプ



整体で治る頭痛は一言でいうと
一次性頭痛のすべてとなる。

今一度復習すると次の様になる。


 一次性頭痛 
 頭蓋骨とうがいこつの外側
 緊張型頭痛
 片頭痛
 群発性頭痛
 三叉神経痛
 舌咽神経痛ぜついんしんけいつう
 顎関節症がくかんせつしょう
 ストレス性頭痛



なぜ これらの頭痛が 
すべて整体の対象となるかというと
その一番大きな理由は
これらの頭痛が
すべて頭部〜首〜肩を取り巻く
筋肉群の硬直がみられ

同時に 
血行不良、血行のうっ滞、が
関連神経を圧迫するという様相が
どのタイプの頭痛にも
共通していることによる。

これらの筋肉群の硬直を軽快にし
血行の走行を回復し
血行のうっ滞を解き 
血流をスムーズにすると
頭痛がやむ。

頭部〜首〜肩を取り巻く筋肉群は
複雑に配置され交錯しているが
一つ一つの筋肉は
比較的薄く、細く、が特徴の為
それらの硬直は短時間で緩和をみる。

このため
ひとたび施術におよぶと
頭痛の軽減の実感は早く来る。

ただし
頭部、顔面、くび、肩の筋肉群は
走行が複雑に交錯している事、

および
頭痛じたいが
非常にデリケートな病態である為
患者は神経過敏の渦中にあり
わずかな心理的動揺や不安で
痛みはさらに悪化し複雑を帯びやすく
施術に極度の配慮が必要とされる。

最悪の場合
患者のカラダに施術者の手が
そっとふれるだけでも
激しい痛みの反応を示すこともある。

痛みの感覚とは
痛みを鋭く予想するだけでも
痛みの感覚が脳に発生するからである。

頭痛の渦中にある患者は
心身ともに絶過敏の状態である。

逆に言えば
心身が完全に弛緩し
リラックスの極致の状態になれば
その時点で頭痛は
軽快の入り口に立つことになる。

つまり
頭痛の治療は
治療の始まる前からすでに
始まっているのが
大きな特徴である。


そもそも筋肉群の硬直が
なぜ起こるのか?
もちろん
筋肉群が硬直する要因は
ひとによって違う。

したがって
頭痛の発症と根本的に治療し
頭痛の頻発しない体質を形成するには

それぞれが
筋肉群がなぜ硬直するかの
固有の原因と体のクセを
特定することが必要となる。




頭痛は首でなおす


整体がおこなう
慢性頭痛、頻発性頭痛の治療は
首を中心にして実行される。

首を中心とした筋肉群および
血管とリンパ走行が標的となる。

首周辺の筋肉群の硬直により
血行とリンパ走行に停滞が生じ
それによって神経を刺激し
頭痛を引き起こしている
メカニズムとなっているからである。

このため
硬直した筋肉群が柔軟になると
血行とリンパ走行が健全を回復し
痛みが軽減してくる。

では
具体的に どのような筋肉群を
その標的とするのか?
以下それをまとめてみた。

部位としては、

首〜肩
頭皮

に大別される。


慢性頭痛、頻発性頭痛の治療
 部位 筋肉群
 首 頭板状筋
前斜角筋 
中斜角筋
後斜角筋
胸鎖乳突筋
頭最長筋
後頭下筋
頭半棘筋
首〜肩 肩甲挙筋
頚板状筋
肩甲舌筋
頭皮 前頭筋
後頭筋
側頭筋


なぜ
首周辺の筋肉群が柔軟になり 
血液・リンパの循環が健全になると
頭痛がおさまるのかというと

簡単に言えば
首で頭部に血液がうっ滞してしまい
その血液が首から下に循環しなくなり
首から上部にうっ滞した血液が
神経を刺激して痛みを生み出す。
という図式となる。

このため
首を中心とした筋肉群が
柔軟になり血行がよくなれば
頭部にうっ滞した血液が
首から下部に流動し始めて
痛みから解放される。

したがって
頭痛解消をするためには
頭の痛い場所のポイントを
施術するというより
頭痛の痛みのポイントと
首を中心にした硬直筋肉群を
結ぶ血行ラインを読み取り
痛みの中心となるポイントを
最初から刺激せず
周囲の緩衝地帯から痛みの中心に向け
囲い込むようにして
施術をおこなうと
破綻なく緩解にみちびける。

こうして
痛みが嘘のように退いてゆくのである。

ただし 頭痛は
本来 非常にナイーブであるため
種々の要因でが重なると
思いがけないさらなる悪化や
新たな頭痛を生むこともあり
軽微な刺激でも
これを増幅されることがあり
慎重の上に慎重をかさね
実情は
手さぐりしながら慎重に
施術を進行していくことになる。

いずれにしろ 頭痛は首で治る。



頭痛体質の転換へ


以上 
るる述べてきたように整体で
慢性頭痛、頻発性頭痛は おさまる。

頭痛体質の転換をはかるには
つまりは
首の状態を転換することが根本となる。

首を中心にした筋肉群の硬直を
引きずらないようにすることが
その秘訣となる。

首の筋肉群の特徴は
ひとつひとつの筋肉量がうすく
互いに微妙な異質の方向性をもち
重なり合って走行している事にある。

また
精神的な心の微妙な動きによって
容易に硬直をみるという特徴を
持っているために
首が硬くなる体質の人は
単に筋肉群が柔軟を見るだけでは
その首痛体質を変換できないことは
いうまでもない。

かように
当面の頭痛を軽減するのは
それほどの難度はないが
頭痛の体質を変換することは
ひとりひとりの患者の深層に切り込み
心身の徹底的な解剖が必要となる。

頭痛体質は
あくまで複雑系である。










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