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2018年4月の整体



メニエル病の多発期
 
 

春を うらむ人は意外に多い。

花粉症、出社拒否症、適応障害 と

とくに春先 体調がすぐれないと 春を うらむことになる。

メニエル病も そうした 春先に格段に数を増す。

4月は メニエル病の多発期にあたる。




なぜ メニエル病の発症が4月に多いのか?

まず 職場・学校 など 4月から新しい環境や体制になり

それに適応するのに失敗を重ね 追いつめられることが多くなる。

そのストレス、仕事量の増加、生活サイクルの変動、により身体の変調が起きやすい。

 また 4月の気候が 寒暖の差が急激で 暖かさとひんやりさが入り乱れる

というような気象の変化に うまく対応できない。

こうなると

脳の機能において混乱が生じてくる。

つまり

大脳前頭葉の分野では 積極的な推進を図ろうと意欲的なのだが

一方 大脳辺縁系や脳幹の分野では 身体の不調により意図したように体が動かず

という チグハグな状態で 脳、心、体が バラバラの感覚で

統一感が喪失し 失意が膨らむ。

こうしたことが メニエル病の発症の素地となる。


メニエール病の直接の原因は

簡単に まとめると

つまり 内耳の中のリンパの かく乱、膨張、などの異常変動にある。


内耳には リンパ液がたっぷり詰まっている。

下図をみてほしい。





内耳の構造は おもに3つの器官が存在する。

音を処理する蝸牛器官と

平衡感覚をコントロールする三半規管と耳石器である。

この3つの器官の外側に外リンパが満たされ、

3つの器官の内側に内リンパが満たされている。

つまり 内耳には 

リンパ液がたっぷり満たされている。

このうち

内リンパの異常により水腫 すなわち リンパ液水の増加変動により

ふくれてしまった内リンパの状態により

めまい、耳鳴り、難聴、閉塞感覚が出現することを

メニエル病の原因としている。


このうち

蝸牛が強く水腫になれば、めまいは感じず難聴だけを自覚する。

水腫が弱ければ難聴を自覚せず、

「耳が詰まった感じ」や「耳鳴り」、「音が響く感じ」のみ出現する場合もある。

反対に三半規管が強く水腫になれば、

難聴や「耳が詰まった感じ」などは感じず、めまいのみを自覚する。

めまいの強さも「グルグル回転する激しい」ものから、

「フワフワ雲の上を歩いている感じ」のものまで様々な様相。

めまいの持続時間は10分程度から数時間程度であることが多く、

数秒〜数十分程度のきわめて短いめまいが主である場合、

メニエール病とみなされない。

又 メニエル病の特徴は めまいが反復し繰り返し発症することであり

反復性がなければ 該当から外れる。




では 整体は

 メニエル病に対して どのように対処するのか?


まず 原則 整体では メニエル病を耳の疾患ととらえない。

これを全身性の疾患ととらえ 

ただし 耳に全身性の疾患が集約されて出現すると みなす。


全身性の 体液、リンパ液などの循環不良という見方をし
 
全身の体液、リンパ液の流れがとどこおることにより

その結果

そのしわ寄せが 耳の内耳に集約されてしまった結果とみる。

したがって

メニエル病の場合 内耳以外にも

リンパ液のかく乱、変動が生じており

このため めまい、耳鳴り、難聴、閉塞感覚 意外にも

体の いいようのない不調が出現している。

たとえば

強い疲労感、倦怠感、筋肉硬直、浮腫 はき気、嘔吐、胃のむかつき、 呼吸困難 等々

の訴えがある。


こうした現象は

そもそも メニエル病の患者の身体には

リンパのかく乱と膨張が内耳の内リンパだけに起こっているのではなく

同じようなことが 身体の他の部位でも起こっている可能性を示している。


よって 整体は

耳の 体液、リンパの走行の正常をはかると同時に

全身性の 体液、リンパの走行の正常をはかる。

あるいは 耳以外の部位をもって

全身性 および 耳の状態の回復をはかる方策をとる。


さらに 整体は

内耳がつかさどる平衡感覚を実際に感知する 耳石の健全を重視する。

耳石とは 文字どうりに砂の細かくなったような粒子である。

耳石は 平衡感覚を感知する器に入っている。

その器は 卵形嚢 と 球形嚢 にあり

身体のあらゆる動き、遠心力、垂直加速、直線加速、に反応して

そのバランスを保持するのである。

また 耳石の隠れた大きな機能が 耳石が活発に動くことで

平衡感覚のみならず 筋肉反射、自律神経、代謝 の動きをなめらかにして

身体を健全にたっもている役割をしているのである。


このため 整体では この耳石の動きに刺激を与え

耳石の健全性の確保に努める施術を行う。


実は 耳石は 身体の全体の運動量が確保されず

座位時間が長くなる場合 機能が低下するのである。

メニエル病のほとんどの患者が 深刻な運動不足状態であることは

この耳石の動きの健全性が確保できず

耳石の乱調があると考えられる。

耳石は リンパ液に満たされた中で活動しているので

耳石の乱調が リンパによって引き起こされるのか

または 耳石の乱調が リンパの動きに変動を与えるのか

どちらが先行するのかはわからないのであるが ・・・





また 整体は

内リンパの異常の原因のひとつが

内耳で起こる 音の反応過程において 音の過剰受容があるとみている。

つまり

声や音に たえきれなくなり その身体拒否反応の一環として

内リンパの異常をもたらしてしまう のである。


音波は もともと 外耳道から鼓膜に達し 鼓膜を内側から振動させる。

その音圧が 内耳の外リンパを振動させ 外リンパの中を波動が伝わる。

その波動が 蝸牛の中で 感覚受容細胞を刺激、それが信号に変換され

蝸牛神経によって 脳に伝達され 音感として認識されるのである。


もうこれ以上は 聞きたくない話、

嫌いで 気にくわない人が話す話の音声を拒否したい時が重なると、

音声や音に異常に敏感になってしまったとき、

こうした事態がたび重なると

耳は 音を脳に送らないように遮断するのである。

それが 内リンパの異常となって現出し

音をシャッタアウトするわけである。


このため こうした要因で 内リンパの かく乱変動が起きている場合

その拒否してしまう音源から 一時的にはなれなければならない。


また

ここで特に記しておかなければならないのが 内耳内の血液についてである。

 内耳内の血流は 恒常的に はなはだ寡少であり

結果 内耳への栄養補給は限定されており

いったん内耳に不具合が発生すると 血液による補修作業は効率が悪く

これが 内耳の自助修正に時間がかかる理由のひとつになる。

さらに これに 耳まわりの筋肉硬直が慢性的にある場合

よりいっそう内耳血流が少なくなり 内耳内の回復に不利となる。

このため 

内耳内の血流回復には 耳まわりの筋肉群の弛緩が必須となる。








メニエル病の整体施術において ときおり遭遇するのが

強い はき気、嘔吐、胃のむかつき、 呼吸困難 などで

ほとんど 体にさわれない深刻なケースである。

こうした場合の施術は

極力 強い刺激を回避し

施術は 患者の手の平のみの局限として 行う。

手の平の施術は きわめてリラックス効果が高く

手の平のみでも 十二分の効果をあげることができる。








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