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整体の得意



 動物は 調子をくずすと まず食べることをやめる。


新しい食べ物が全く体に入らないことで

体は生死にかかわる最高の緊急態勢の状態となり

体が本来 保持している 生き残るためのあらゆる手段を講じて

生命を保とうとするのである。

この時 同時に 免疫力も高くなり

細菌や病原菌に対抗する能力がグンと強くなり

復調となるのである。

動物は何代にもわたり こうした飢餓危機に対処できるような

体のシステムを作ってきたのであり

同時に 自力で病気やケガから回復する方法を得てきたのである。



ヒトも この機能は保持しており

断食によって 体の眠っていた潜在能力が覚醒し

食を断つことによって

体の諸機能が復調するシステムをもっている。


これは ヒトの生き残る生理システムの ひとつであり

整体は

こうした身体が本来有している数々の驚異のシステムに着目し

それらを最大限に活用し 身体を変えることを使命としている。

もちろん 断食の哲理は そのひとつにすぎなく

ヒトの生理システムは断食以外にも

おどろくべき細工が縦横にあふれている。

こうして高度に整備されたシステムを背景に

いっけん原始的にみえる手法を巧みに援用して

身体の不調・不快・痛み などを一掃するやり方を

整体は得意としている。



たとえば

ヒトの細胞は代謝という 外部から食物などを取り入れて

それをエネルギーや他の物質に変換して

生命を維持している。

それは新陳代謝として知られているが

たえず古いものを排出し 新しいものを取り入れる作業が

休みなく細胞で続いているのである。

この一貫の流れの中で

古く必要でなくなったものは老廃物として

素早く体外に排出しなくてはならず

それがとどこおれば 身体は異常アラームが鳴るのである。

つまりそれが 不調・不快・痛みの原因となるわけである。

身体は  こうした異常事態をうけて それを解消しようと

システムがいっせいに稼働を開始する。

つまり

血液は老廃物や毒物を素早く処理しようと活気づき

肝臓や腎臓や腸は排出機能をグングン高め

呼吸は深くなり酸素を細胞により多く送り込み

小便・大便・発汗を頻繁にし

睡眠を長く、深くして

リンパ液はせっせと老廃物を運搬し

脳は身体のあらゆる器官にシグナルをおくり

神経・ホルモン・内分泌の制御を開始する

つまり からだ中が総動員で異常に対処しようといっせいに躍動するのである。

それは たとえば

肩こり 疲れ 頭痛 骨折 靭帯損傷 便秘 むくみ うつ病・・

あらゆる異常に対して 体はなんらかの自力治癒で対応しようとしている。

いわゆる これが自然治癒である。

自然治癒の語感が

こうした身体のフル稼働の実態とあまりにもかけはなれすぎ

自然治癒が 努力なしに異常がなくなるイメージを持ってしまうが

自然治癒の実態は

涙ぐましい身体のあらゆる器官の徹底的なフル稼働である。

整体は このメカニズムにさらに勢いをつけ

からだ中の器官を もっともっと稼働させ

体の機能の回復をねらうのである。

その手法は

いくたの年月と 厖大な経験と実証をへて

洗練に洗練をかさね 深化してきたため

施術を受ける患者は夢見心地の快適さの中で

リラックスの極致に達し

ついには ある変換点に到達する。

つまり それが身体が変わる結節点 つまり転機である。



一例をあげれば

股関節の痛みで長年苦しんできた人が ついに 

臼蓋形成不全 きゅうがいけいせいふぜん で手術をすすめられ 

手術を避けたい本人が整体でなんとか手術をしなくていいようにと

整体を訪れてきた。

年齢は32歳 女性。

その痛みの始まりの年齢、現在の痛みの程度、を詳しく聞き

さらに全身をくまなく診断して

1か月間 一週間おきに通院施術して治してみましょう、

それで治らなかったら手術の決断をしても遅くないと思う。

と伝えると きちんと通院し

1か月後 痛みもなくなり 歩行も正常に戻ったのである。

これは この人の臼蓋形成不全 きゅうがいけいせいふぜん が

全身の力学バランスが片方の股関節に傾きすぎていたために発症したものであり

それが解決されれば 

臼蓋と大腿骨頭のかみ合わせが少々の難あるが 

痛みは出ないだろうと判断した根拠があってである。

では この時 患者のどのような自力治癒力をひきだしたのであろうか?

それは

身体が立位で保持するときの力学負荷のバランスを

たえず身体の中心線に集めるという 自己意識である。

つまり 中心線の感覚保持である。

それまでは 患者は上半身はねじれ 下半身はO脚であった

これを矯正したのである。

これによって 右股関節に異常にかかる負荷が解消し

痛みが全くでなくなったのである。

この時 整体は

ひたすら患者の脳の動き つまり立位歩行時の中心感覚を

借用したのである。

整体の得意は こういう事である。


 
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